田舎の紙打ち

田舎のポケカイベントオーガナイザーの日記です。

掃き溜め

※今回、ネガティブな内容を多く含みます。

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「またか・・・」

シティリーグシーズン2、初手を開いて思わずこんな言葉が出そうになった。

 

 

今シーズン、とにかく初戦が鬼門である。

シーズン1、初戦で事故って落としてしまい残りの回戦を全勝したものの、

当然オポネントは最弱で決勝Tに上がれる訳もなく、ギリギリの9位で涙を飲んだ。

 

その後、シティ前の調整にと思い各地の大会に飛び回る機会が増えた。そこでも、

初戦でどうしようもない手札になる事が多く、終わったあとも釈然としない感覚があった。

 

とにかく初戦で勝てなくなってしまったのである。過去のシーズンでもこんな事を考えたことはなかった。無論、構築の欠陥を否定するつもりはない。また、運の要素も絡むTCGでは許容しなければならない要素である。

特にシーズン1はルギアVstarをシティリーグに持ち込み、多くの対面を踏みつぶせるだけのパワーは感じていた。とはいえ、対面によってはスタートしたポケモンで負けに繋がるケースもあり、構築でカバー出来る範疇を越えた要素も気にはなっていた。

 

そして今回持ち込んだのはロストバレット。トップシェアであるルギアやミュウに対しても回答があり、ミラーに対しても立ち回りで勝ちが見込める点に魅力を感じた。

何よりも優先したのが「多少悪いスタートが許容できる」という要素だった。

 

本当に初動優先であればクイックボールやバトルVIPパスを限界まで積んだ構築に行き着くものの、ゲーム全体のプランを考えると開幕全ツッパよりも2ターン目以降に引いても強いカードに寄せた方が勝率は安定すると考えているのでそこまで極端な構築には寄せなかった。

 

採用カードについては後述するものの、12月末頃から構築は固まっていてひたすら各対面に対しての立ち回りを押さえ、練習を重ねてきた。

ルギア・ミュウに対しても勝率は安定していて、特に後者についてはよほど極端に手札が詰まったりすることさえなければ勝てていた。

ルギアについてはデッキパワーや対応力も高く、ブン回り想定・相手の練度も含め6割程度かなと見ていた。

 

細かい負けなどは内容を踏まえて立ち回りの改善を図ったものの、リカバリの出来ない負けについては全対戦数を考えるとひと握りであり、割り切った。

 

練習環境にも少しながら変化があった。自分の意見を聞き入れてもらえる機会が減った事だ。構築などにヒントを求められる機会はあったものの、結局最終的には特に反映されていない事が多かった。プレイングについての助言も同様だった。

もちろん全員ではない。平日夜集まって練習する機会もあり、そこで集まるメンバーは積極的だった。間違っている事も言ったと思うが、もちろん取捨選択して決めれば良いことなので全部取り入れる必要はない。トシアさんは自身でも考えを持っているので、お互い意見交換をする事が多かった。自分自身も教えていただく事が多かった。

そんな中、他のメンバーと自分の目指す練習の方向性のズレに気づくようになった。

 

自分が練習の場に赴くときは、相手の対面に対してどのように勝つプランを取るかを考えた上で対戦し、実際の対戦で感じた差分や、相手の上手かったプレイングをメモしたりする事が多い。苦手なプレイを反復練習したり、意見交換をしたり、そういうものだと思っていた。

現実は違った。細かいプレイングや考え方に目を背け1.2戦やった程度の勝ち負けに一喜一憂する、せっかく練習時間が沢山あるというのに「難しくて自分には使いこなせない」という理由で使わず候補から外す、果たしてこれは練習と言えるのだろうか。自分では対戦して遊んでいるようにしか映らなかった。

途中で帰ろうかと思った時もある。

 

もちろん純粋にゲームを楽しむことを否定するつもりはない。

楽しみ方のひとつである事に変わりはない。ただ、シティリーグで勝つ、という目的に全員が向かっている以上、ただ遊んでいるだけでは強くなれないと思っている。

現状を踏まえ、変わりたいという意思はもって欲しいなと感じていた。

 

この昨シーズン、自分が予選落ちした事も影響しているのかとも考えた。

指導者とはある程度実力の裏付けが必要と自分に日頃言い聞かせているので、

結果を出せないことは自分の居場所を無くす事と自身にハッパをかけていた。

 

※極端な考えと自分でも理解しており、他人に対しては絶対に上記のような考えは持ちません。強制する事もありません

 

一緒に練習しているトシアさんとの比較も感じていた。トシアさんのアドバイスの方が周りに聞き入れられているようにも見えた。

自分の実績は過去のものが多く、直近の実績でも準優勝とベスト4、ベスト8と9位と劣等感を感じる事もあり、勝ててないと説得力も減るもんだと嘆いていた。

 

そして今シーズン。トシアさんが念願のシティリーグ優勝をした。今までもなんやかんやで予選は抜けていて、正直いつ勝ってもおかしくない状況ではあった。

自分が過去にシティ優勝した時も一番近くで応援してくれていたプレイヤーであり、そんな彼がついに結果が実を結んだ事がとても嬉しかった。気付けば私を含めた二人が周囲の中では古参の部類に入っていた。負けられないという想いも強く、今回のシティは優勝以外の選択肢は無いと考えていた。

 

最初に述べた説得力、という事も脳裏にちらつき、次結果を出せなければこの集団においてもう自分の存在意義はないと思った。日に日に、心身への負荷が大きくなっていった。

 

と、様々な外的要因に悩まされ体の不調をきたすこともしばしばあった。

そんな重圧の中迎えたシティリーグ1戦目、手札をあけた時、絶望した。

全く解決札がない、という手札ではない。普通では特に気にすることなく進めるところだが、直感的に嫌な予感しかしなかった。予感は的中した。

毎ターン、あわや種切れ寸前の状態に陥る。こんなデッキだったか?とわからなくなる。

日頃楽に勝てている対面がやたらと苦しく感じる。

 

 

結果、最後まで微妙な動きしかできず、負けた。

目の前が真っ暗になった。

 

そのあとの対戦についてはTwitterに書いたとおりである。

決勝に上がる事しか考えていなかったので、5回戦の内容は全く覚えていない。

完全に憔悴していて、次のレギュレーションに活きる要素もなく、感情を遮断して対戦した。最早本能で回していた。気持ちの整理がつかないまま、同じ会場にいた群青さんに一言だけ挨拶し、最終戦が終わって順位発表を聞く前に会場を後にした。

会場に居続ける事に精神が耐えられなかった。

 

 

過去最悪の実績。帰りのクルマの運転中、泣いた。

こんな醜態を晒す為に今までやってきたのか、とずっと考えていた。

 

日本開催というまたとない世界の舞台への道が無くなった。JCSでも権利を取ることは可能だが、仕事の都合で既に出られない事が濃厚となっている。

 

ポケモンカードは今までどおり遊んでいくと思うが、あらゆるものを犠牲にして練習にリソースを注ぎ込む、という事は今シーズン控えようと考えている。

今まで犠牲にしてきたものがあるので、そちらに割く時間を作りたいなと前々から考えていた。少し距離を置く為のきっかけが出来たのかもしれない。

オーガナイザーとしての活動に今まで以上に時間を取れるというのは前向きな要素である。

年間を通じて何かしらの大会に向けて練習をしていたので、自分の周囲以外のプレイヤーにも還元できる機会が増える。直近で結果が出ていない事が恥ずかしい限りだが、それでも自分が力になれる要素があれば貢献したいと思う。

 

来期以降もシティリーグには出て行くが、向き合い方がよくわからなくなった、というのが本音である。

 

最後に、構築の採用理由について簡単にまとめておく。

 

キュワワー×4

デッキのエンジン。4枚必須。

 

・ウッウ×2

非ルールのデッキ以外は使う機会は少ないものの、必要な時にサイド落ちも困るので2枚。

 

・ザマゼンタ×2

ルギアのムーランドに。直前までカビゴンでした。

カビゴンでもルギアには勝つプランがあるのですが、どこかでコケても追いつけるように直前で変更。威力が下がってもワザが連打出来る事、条件はあれどカビゴンより耐久が高いのも◎

 

ヤミラミ×1

V主体のデッキであればゲーム中使って1回であること、後半でも回収可能である事から1枚。

 

マナフィ×1

最近アメイジングライコウ入のルギアをほとんど見ませんが、ミラー対面はげっこうしゅりけんが飛んでくる事も多く、サイドを複数取られるリスクは避けたいので抜けません。

 

・かがやくゲッコウガ×1

水エネルギーはギリギリの2枚なので率先してげっこうしゅりけんを打つことは想定していません。デッキを回すこと、キバナを打つために基本エネルギーをトラッシュに落とすことが主な役割です。ミラーなど刺さる対面であれば、意識してげっこうしゅりけんを狙うことはあります。

 

・ガラルサンダーV×1

ムゲンダイナやアルセウスに。ハピナスミルタンク対面もいるとありがたい。

封印石もありムゲンダイナに対してはドガスで止められたとしても余裕を持って勝てます。

 

ドラピオンV×1

ミュウVmaxに。あまりみかけませんがミュウツーV-UNIONも見えます。

雪道を貼ってくるタイプに対しては、キバナ+ミラージュゲートで無理やり動かす事もあります。

 

ライコウV

ルギアやそらをとぶピカチュウVmax、パルキアに。そらをとぶピカチュウVmax相手はワザを振られているとダメージが通らないのでひと手間加える必要があります。

基本的にアルセウスを放置し、あなぬけの紐+ボスからのライトニングロンドで倒します。

これでもベンチが絞られていると打点が届かないため、予めおとぼけスピットで110点乗せておくか、ロストマインを噛ませないと無理です。ビッグパラソルもあるので、キツいことには変わりはありません。

 

・クイックボール×4

たねポケモンに触ることができるカードは減らしたくなかったので4枚。

バトルVIPパスよりもキャプチャーエネルギーの方が好みです。

 

・ヒスイのヘビーボール×1

ピン刺しのポケモンも多くサイド落ちケア。

雑に打ってもキュワワーが1枚くらい拾えますし、序盤のサイド落ちの確認が肝なのでその負荷を大きく減らせます。

 

・回収ネット×4

ロストゾーンを貯める速度を落とさない為に4枚必須です。スタン落ちが悲しい。

 

・いれかえカート×1

・あなぬけのひも×3

合わせて4枚。多いに越した事はないですが、このデッキは他に必要なカードが多過ぎるのでこれ以上は増やせませんでした。

 

・ふうせん×1

1体は常駐させたい風船キュワワー

とはいえ回収ネットやあなぬけのひも等で逃げの権利を極力使いたくないため、1枚。

 

・ミラージュゲート×3

4枚の構築が多い印象ですが、キバナだけでもワザを使えるエネルギーを満たせる事も多く、個人的に3枚あれば回せると思っています。

 

・ポケギア×1

もともとは2枚入っていました。このデッキを人に貸した場合、真っ先に抜かれるカードだと思っています(笑)自分の中では5枚目のアクロマ、3枚目のキバナです。

初手でアクロマの実験へアクセスする可能性が上がった事、ガラルマタドガスではなえらびが使えなくなった時に脱出手段を探す事、後半山が薄くなった時にほぼ確定で欲しいサポートを抜けることと役割は多岐にわたります。ここは最後まで抜けませんでした。

 

・ふつうのつりざお×2

アタッカーを使いまわす事が多いため、2枚必要です。多くても少なくてもダメ。

 

・空の封印石×1

ミュウVmax・ムゲンダイナ相手の勝率が安定します。

ムーランドでマウントを取られると無理だったルギア相手も、捲るチャンスが増えました。

今回のデッキ選択を決定づけた1枚。

 

アクロマの実験×4

デッキのエンジン。4枚必須。

 

・キバナ×2

封印石持ってきてライコウドラピオンを動かす事が多いです。

ミラージュゲートとセットでゲッコウガやザマゼンタを動かせるのも強い。

3枚欲しいシーンもありました。

 

・ボスの指令×1

基本的に対面に合わせるデッキなので1枚あれば十分でした。

使わなくても勝てるゲームが多いです。

 

ツツジ×2

1枚採用の構築を見かけますが、個人的に絶対削れません。

捲って勝つ事が多いので、ゲーム中1度は噛ませる事が多いです。

ポケモンVがスタートで着地してしまった時は必ず打ちます。でないと負けます。

 

・トレーニングコート×1

相手にもメリットを与えることや何ターンも使える事は希なため、半分使い捨て感覚です。

環境のシェア上位であるルギアやミュウに対しては相手のメリットがないため、レギュ落ち間際で評価が上がりました。ミュウ相手は雪道を解除するため、雑に貼ってはいけません。

 

シンオウ神殿×1

ツツジとセットで。元々2枚でしたが、雪道と異なり完全停止するのはレジくらいでツツジを打つタイミングで重ねる事が多いことと自分のキャプチャーエネルギーを阻害することがあるので1枚減らしました。恥ずかしながら、練習で先に神殿を貼ってからキャプチャーを貼ってしまうことがあり、練習を繰り返すことで直しました。

 

・キャプチャーエネルギー×3

バトルVIPパスと選択ですが、後半でも生きるためこちらに軍配。

4枚欲しいですが、既にエネルギーが過剰なためこれ以上は増やせず。

 

 

・基本鋼エネルギー×3

・基本水・雷・闘・超各2

ザマゼンタ入りのロストバレットは鋼エネルギー4枚が主流ですが、3枚でもなんとか回せるため3枚にしました。残りのエネルギーもギリギリです。

 

 

最後に、今回の構築のベースとなったのはせん氏(@Flameor_b)のnoteでした。各方面への立ち回り等、この記事を基に練習し続けました。

素晴らしい構築でした。この場を借りて感謝を。

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※画像はポケモンカードゲーム公式サイト(https://www.pokemon-card.com/)より引用しております。